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日本映画におけるメディア
2023年4月3日~5月25日
今日の私たちの生活は、メディアの持つ極めて多様な機能なしには考えられません。新聞、テレビ、ラジオ、映画、そしてインターネットは、情報を伝えるために不可欠なだけでなく、世界中の人々を楽しませ、結びつける役割を担っています。
本シリーズでは、1986年から2022年にかけて制作されたドキュメンタリー映画と長編映画を中心に、日本社会でメディアが果たすさまざまな役割を印象づける作品を紹介します。
まずは、聾者である映像作家が自転車で日本を旅しながら撮影したロードムービー『スタートライン』。続いて、若いモデルが事故死した後、あの世から自分が広告キャンペーンに使われ続ける様子を観察する物語『東京上空いらっしゃいませ』。大衆紙の記者の不謹慎な振る舞いを痛烈に批判する『コミック雑誌なんかいらない!』や、インターネット上で見知らぬ男女が出会い、恋が生まれるまでを描いたラブストーリー『ハル』。日本のラジオやテレビで大成功を収めた番組をもとに、さまざまな人々が楽しい歌合戦を繰り広げる『のど自慢』や、NHKワールドとのコラボレーションで成功を収めた、知人のポートレート写真を撮る写真館オーナーのドキュメンタリー『にっこり笑って~山あいの写真館 10年の物語~』。第39回モスクワ国際映画祭ダブル受賞の映画、恋人の死から3年後に手紙を受け取った若い女性が過去にとらわれる『四月の永い夢』。
さらに、Internationale Photoszene Köln(2023年5月12日~21日)の一環として、森山大道氏と畠山直哉氏の優れた写真家を紹介するドキュメンタリーが本シリーズの最後を飾ります。今年の「アーティスト・ミーツ・アーカイブ」プログラムの参加者として、畠山直哉氏は2023年5月10日の上映会に登場し、Katja Stuke氏とOliver Sieber氏とのディスカッションを行います。
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新作映画特集
2023年2月23日~3月25日
国際交流基金は定期的に世界巡回の映画特集を企画し、日本の映画製作の多様性を紹介しています。特定の人物に関する回顧展に加えて、1つのテーマに特化したシリーズもあります。今回の特集では、2018年から2020年の間に制作されたアニメーション映画1作品を含む、計7作品を上映します。
3人のロックミュージシャンについて、手間暇かけて制作されたアニメーション映画では、伝説のロックスター坂本慎太郎が音楽を担当しました『音楽』、罪を犯した母親と3人の兄妹との間での葛藤を描いたドラマは罪悪感と許しについて疑問を投げかける『ひとよ』、異色な犯罪コメディはフィルム・ノワールの作品を彷彿とさせる 『一度も撃ってません』、中年独身女性の日常から彼女の心の内を垣間見る『甘いお酒でうがい』、骨董品商と陶芸家の二人のコメディは面白いだけでなく、日本の陶芸伝統を知るうえでも参考になる『噓八百』、2011年3月11日の東日本大震災をモチーフにした、悲しみに暮れる少女の物語『風の電話』。そして最後は、男の子の養子縁組を取り巻く問題をあらわにする家族ドラマ『夕陽のあと』で締めくくります。
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